床暖房について
仕事の関係で床暖房の快適さをよく知る建て主は、2階の親世帯と3階の自世帯のすべての床面を床暖房にしました。設計者としては、施工や断熱の状況などすべて確認し理解している建て主が、自邸で床暖房の住み心地をどのように感じているのか、興味深いところです。
天然無垢材をふんだんに使っているので、素足で素材の感触を楽しむためにも床暖房が最適と考え全室に床暖房をお薦めしました。来客時や家族団らんの場として利用できるLDKの大きな堀テーブルの周囲にも床暖房を設置し床に直接座って心地よいよう工夫をしています。
和室との間仕切りを撤去し開放的なLDKとしたため、冷房は能力の大きなエアコンで解決したものの暖房が問題となりました。打ち合わせを重ねた結果、頭寒足熱の床暖房を床全体に設置するということに。利用場所をコントロールできるよう、3つの系統に分けています。
床暖房の効能は、メンタル面にも及び、ふく射熱だからこそ得られる陽だまりのようなあたたかさが、自然と人の心をリラックスさせます。住宅設計においてこの点は重要であり、建て主の求める住まいを、目に見えないインテリアマテリアルとして実現させてくれています。
床暖房を採用したのは、ふく射熱による自然なあたたかさが得られるのと、燃焼による副産物が室内に発生しないため。また、1階全体をあたためる床暖房のお蔭で、部屋を移動する際に寒さや億劫さを感じなくなり、建て主は体を動かす機会が増えたようです。